ドイツのニュース

経済と健康に不安を持つ人が増加している

   R+V-保険会社の調査結果によると、ドイツ人の不安が過去最高の水準に達している。特に経済に対する不安が大きくなっており、犯罪の被害者になる不安のような安全に対する不安はここ数年持続的に減少している。最も大きな不安の対象はインフレで、次に経済状況のさらなる悪化、失業者増加、自らの失業に対する不安が続く。

 専門家によると、個人世帯の経済状況の悪化に関する経験的データからも、経済的不安が高水準にあることが明らかである。300万人のドイツ人は債務超過の状態にあり、今年は6万人の個人が支払い不能になると予想されている。債務者の平均年齢が低下しており、青少年が携帯電話やメディア利用のために借金するケースが増えている。

 また、重い病気になることへの不安や老後に介護ケースになることの不安も大きくなっている。これは、将来の社会福祉制度が不確実になっていることと、高齢化社会の問題が認識されるようになったことに起因している。政治不信も5番目に大きな不安として挙げられている。

 それに対して、テロや戦争、犯罪のような外部からの脅威に対する不安は以前よりも少なくなった。特に戦争と犯罪に対する不安は急減しており、過去数年間に上昇していたテロに対する不安も減少傾向にある。最も不安を持っている年齢層は40~59歳の男女で、経済的不安は年金受給者の年齢層では減少している。また、旧東独の人は旧西独の人よりも大きな不安を持っている。

2005年9月26日)

戻る