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2005年の病欠率、過去最低

    2005年の病欠率は、1970年に賃金継続支給が導入されて以来の最低となった。連邦保健省の発表によると、2005年の病欠率は2004年の3,4%から3,3%に低下した。1970年代は5%以上、1980年代は4,4~5,7%であった。疾病保険金庫は病欠の減少により、2005年1月~9月だけでも全部で3億5800万ユーロの疾病給付金を節約することができたという。使用者の負担も軽減されており、2004年は賃金継続支給コストが約10億ユーロほど減少した。この傾向は2005年も継続している。

 企業疾病保険金庫連盟の調査結果によると、企業疾病保険の被保険者700万人(ドイツの被雇用者の4分の1)においては、2005年1月~11月に被雇用者がとった病欠日数は平均で11,5日であった。前年同期よりも0,4日少ない。2005年全体でも2004年(13日)より少なくなることは確実と見られている。原因となるすべての種類の病気で病欠が減少しているが、精神病だけは増えているという。1998年以来、精神病件数が倍増しており、病欠の原因ランキングで4位。

 一方、3日までの短期間の病欠が僅かに増えており、病欠全体の36%を占めている。2000年は32%だった。2005年1月~11月に病気で欠勤しなかった被雇用者は全体の43%であった。2003年は4ポイント少なかった。

 企業疾病保険金庫連盟は病欠率低下の理由として、厳しい労働市場ゆえに職場を失うことに不安をもっていること、職場の構造が変わっていることを挙げている。サービス業が増え、厳しい肉体労働が少なくなっているという。例えば、銀行員の病欠は平均でゴミ収集作業者の半分である。

2006年1月16日)

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