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ドイツ人の平均年齢、2050年には50歳に上昇

 

 連邦統計局が発表した人口動向予測によると、ドイツ人の平均年齢は現在42歳であるが、少子高齢化が進むと、2050年には約50歳に上昇するという。人口は現在の8240万人から7400万人に減少する(1963年の水準)。この報告書は、「ドイツの人口が減少し、少子・高齢化が進む」という結論に達している。連邦統計局のモデル算定では、外国からドイツに移住する人とドイツから外国へ移住する人の差(移民増)が年間10万人~20万人になることを前提としている。

 人口動向予測によると、閉鎖される学校が増え、就業者と年金受給者の比率が悪化し、要介護者が増加する。80歳以上の高齢者は400万人から1000万人に増加する。20歳~64歳の就業年齢層は現在5000万人であるが、2050年には3900万人に約22%減少する。

 また、2005年は20歳~64歳の就業年齢層と65歳以上の年金受給者の比率(高齢者比率)は10032であるが、2050年は10064になる。現在の水準(10032)を維持するためには、計算上、年金受給開始年齢を7475歳に引き上げなければならないという。

 2005年は20歳以下の子供と65歳以上の高齢者がほぼ同数で、その割合は人口のそれぞれ約20%である。しかし、2050年には人口の3分の1が65歳以上の高齢者になる。20歳以下の子供は現在の水準を約40%ほど下回る見通しである。今年は初めて65歳以上の高齢者の数が20歳以下の子供の数を上回る見通しであるが、2050年には65歳以上の高齢者の数が20歳以下の子供の数の2倍になると予想される。

 2050年の男女の平均寿命は現在よりも4,5歳ほど上昇する。2050年に65歳の男性は平均であと21年間、女性は24,4年間生きることになる。2005年は亡くなった人の数が生まれた子供の数を144000人上回ったが、2050年にはその差が60万人になる見通しである。

 ショイブレ連邦内務相は、「社会福祉制度の財源を確保し、経済競争に勝ち抜くためには、高齢化を経済と社会に根本的に適合させなければならない」と語った。年金受給開始年齢を段階的に67歳に引き上げることは上昇する平均寿命の帰結であるという。移民受け入れは高齢化を緩和することはできるが、問題を解決することはできないとしている

2006年11月19日)

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