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ドイツの企業景況感に陰りなし

 

 Ifo 経済研究所が1123日(木)に発表したところによると、11月のIfo企業景況感指数は予想に反して105,3ポイントから106,8ポイントに上昇した。これは15年来の最高水準である。来年の付加価値税引き上げはドイツ経済にそれほどのショックをもたらさない模様で、企業の景況感に陰りは見られない。

 景気の現状判断(現況指数)は111,8ポイントから113,9ポイントに、今後6ヶ月の景気見通し(予測指数)は99,2ポイントから100,1ポイントに上昇した。

 製造業が改善しており、輸出に期待をかけている。建設業と卸売業にも楽観的見方が広まっており、企業景況感指数が改善した。それに対して、小売業だけは今後半年間の景気見通しを懐疑的に見ている。来年1月1日に付加価値税が3%ポイント引き上げられることが小売業の不安要因になっているようだ。

 Ifo研究所のズィン所長は、この数字からは来年も景気上昇の継続を期待できると語った。また、グロース連邦経済相は、この数字は政府の楽観的観測を裏付けていると評価した。景気上昇は安定しており、経済成長が労働市場にますます力強く好影響を与えているという。

 一方、連邦統計局の発表によると、今年第3四半期の国内総生産は第2四半期よりも0,6%上昇した。経済成長の推進力は国内外から来ており、個人消費と貿易が0,4%ポイントずつ上昇に貢献した。この数字はドイツの景気回復が安定していることを示しているという。

2006年12月5日)

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