ドイツのニュース

コンピューターは学力向上に貢献

    経済協力開発機構(OECD)が発表した新しい国際PISA(国際学習到達度調査)評価結果によると、いつも自宅で勉強にコンピューターを利用している生徒(15歳)の主要科目の成績は、通常、コンピューターを利用しない生徒よりも良いことが明らかになった。

 ドイツにおける15歳の生徒の数学の成績(2004年度PISA調査)では、勉強にコンピューターを利用している生徒はあまり利用していない生徒よりも約1年進んでいるという結果が出た。50%の生徒は、ゲームだけでなく勉強やインターネットでの検索にもコンピューターを利用していると回答している。また、コンピューター経験が1年以下の生徒の数学の学力は、コンピューター経験が3~5年の生徒よりも2年間遅れていた。コンピューター経験が5年以上の生徒はカナダや日本の生徒と同水準の成績を示し、PISAのトップグループに入っている。

 ドイツでは15歳の生徒のいる家庭の90%以上がコンピューターを持っており、大半の生徒が自宅でコンピューターをゲームだけでなく勉強にも利用している。82%は自宅でコンピューターを週に何度も利用しており、この割合は大半の工業先進国よりも高い。

 ドイツの学校の90%以上もコンピューターを備えているが、授業ではあまり利用されていない。また、その利用状況も異なっている。ドイツの学校でコンピューターを他の生徒といっしょに利用しなければならない15歳の生徒数はOECD平均の2倍、オーストラリア/韓国/米国の3倍であった。また、1週間に何度も学校のコンピューターを利用する生徒の割合は23%と、最低だった。OECD平均は44%。

 世界的に、男子よりも女子の方がコンピューターを利用していない。ドイツは、特に性別の格差が大きい国に属している。また、男子よりも女子の方がコンピューター機能の利用、特に複雑な課題やマルチメディアプレゼンテーション作成に自信がない。15歳の生徒の20%以上は、コンピューターを有意義な補助手段として利用できることを知らないという。

2006年2月7日)

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