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連邦行政裁判所、シェーネフェルド空港の拡張を認める

    連邦行政裁判所は3月16日(木)、シェーネフェルド空港拡張に関する2004年8月の計画確定決定の取消を求める住民約4000人と4つの市町村の訴えを却下した。但し、原告の主位的請求は退けられたが、騒音防止の改善を求めるいくつかの予備的申立は正しいと認められ、厳しい騒音防止履行義務のほか、22時~0時及び5時~6時の運航規制、0時~5時の運航禁止を命令することを計画確定官庁に義務付けた。

 1992年に最初の新国際空港建設計画が作成されてから14年を経てようやく、シェーネフェルド空港は条件付で、計画通りベルリン・ブランデンブルク国際空港に拡張することができる。取り消すことのできない判決が下ったことから、空港会社は裁判所が昨年に仮停止していた空港拡張工事を開始する。新空港への投資額は交通アクセスも含めて約26億ユーロと見積もられている。旅客数約2200万人の規模で、フランクフルト、ミュンヘンに次いでドイツ3位の国際空港となる。2011年に運用開始予定。西ベルリンのテーゲル空港とテンペルホーフ空港は閉鎖される。

 連邦政府と各政党は連邦行政裁判所の判決を歓迎している。ベルリン都市州とブランデンブルク州の州首相は、「戦略上、雇用市場政策上、経済政策上極めて重要な意味を持つ決定だ」と評価した。国際競争力を強化し、外部からの投資を促すために国際空港が必要であることを強調した。経済界も「ベルリン・ブランデンブルク国際空港は2012年までに約4万人の職場を創出できる」として、判決を歓迎している。

 それに対して、空港会社は22時~0時及び5時~6時の運航規制、0時~5時の運航禁止を批判している。ルフトハンザ航空は判決を原則的にはポジティブに評価しているが、深夜の運航規制及び禁止を悲観的に見ている。ルフトハンザ航空は今後も長距離線の運航にはフランクフルトとミュンヘンのハブ空港を利用せざるを得ないという。業界専門家は、他の空港との競争において運航規制は著しいハンディキャップになると見ている。

2006年3月20日)

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