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Ifo業況判断指数、4月も上昇

    Ifo 経済研究所が4月25日(火)に発表したところによると、石油価格の上昇にもかかわらず、 Ifo 業況判断指数は4月も105,4ポイントから105,9ポイントに上昇した。これはドイツ統一ブームだった1991年4月以来の最高水準である。伸び幅が鈍化したものの、5ヶ月連続の上昇となった。

 景気の現状判断は105,1ポイントから106,4ポイントに上昇したが、今後6ヶ月の景気見通しは105,7ポイントから105,5ポイントに僅かに低下した。加工業、建設業、卸売業の現状判断が上昇し、今後6ヶ月の見通しが低下している。小売業の現状判断は顕著に悪化した。

 Ifo 研究所のズィン所長は、「このデータは景気の強健な発展を示している。但し、石油価格が依然としてリスク要因だ」と語った。連邦統計局によると、4月のインフレ率はエネルギー価格の上昇を主因として1,8%から 2%に上昇した。

 高い石油価格ゆえにIfo 業況判断指数の低下を予想していた金融アナリストは5ヶ月連続の上昇を懐疑的に見始めている。2001年秋以降初めて、景気の現状判断が今後6ヶ月の景気見通しよりも良かったことから、まもなく上昇の頂点に達する最初の兆候ではないかと見ている。4月の業況判断指数105,9ポイントは経済が約5%成長していた1991年と同じ水準である。最も楽観的な経済専門家でも今年の経済成長率は2%と予測している。

 欧州中央銀行によると、ユーロ圏における経済の回復が広く浸透してきたという。フランス、ベルギー、スペイン、オランダでも4月の業況判断指数が上昇している。インフレ懸念があることから、6月に再び政策金利の引き上げがある可能性が高いと見られている。

2006年5月15日)

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