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5月のIfo業況判断指数、僅かに低下

   Ifo 経済研究所が5月24日(水)に発表したところによると、5月のIfo業況判断指数は105,9ポイントから105,6ポイントに低下した。2005年12月以来初めてドイツの景気に僅かの陰りが見えたが、後退幅は専門家の予想を下回った。

 景気の現状判断は106,4ポイントから107,3ポイントに上昇したが、今後 6ヶ月の景気見通しは105,5ポイントから104,0ポイントに低下した。

 今後 6ヶ月の見通しはどの業種でも低下しており、特に製造業と建設業で顕著だった。製造業では業況判断指数も低下している。しかし、景気の現状判断はどの業種も上昇した。サービス業も現状判断は上昇したが、今後 6ヶ月の見通しは低下した。

 Ifo研究所は、多少の冷え込みが見えるものの、ドイツ経済は比較的安定した上昇軌道にあり、全体的にポジティブな景気展望は変わらないと評価している。連邦経済省も懸念材料にはならないとして、上昇軌道にある景気の中断はないと楽観的な見方をしている。ドル安が輸出に依存する企業の見通しに多少のブレーキをかけたのかもしれないという。

 銀行の専門家は、現状判断の上昇は今年下半期の安定した経済展開を意味すると評価する一方で、ダイナミックな成長は下半期には鈍化すると予想している。来年の付加価値税引き上げが今年下半期にネガティブな影響を及ぼすのではないかと懸念する見方もある。

2006年5月29日)

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