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労働コストは1時間当り28ユーロ

   ケルンのドイツ経済研究所(IW)の調査結果によると、旧西独の労働コスト(賃金+人件費追加コスト)は世界で3番目に高いことが明らかになった。旧西独における製造業の労働コストは1時間当り27,87ユーロで、他の工業諸国よりも平均で34%ほど高い。旧東独における労働コストは17,37ユーロであった。

 旧西独よりも労働コストが高いのはノルウェー(29,45ユーロ)とデンマーク(28,33ユーロ)である。それに対して、多くの工業先進国の労働コストは1時間当り18~21ユーロであった。例えば、米国は19,27ユーロ、日本は17,90ユーロ、フランスは21,38ユーロ、英国は20,47ユーロ、イタリアは17,71ユーロで、旧西独よりも低い。

 昨年のドイツ輸出の87%は工業製品であった。労働コストの国際比較では、旧西独の国際競争力の弱点が明らかである。高い労働コストの主因は人件費追加コストで、特に使用者が負担する社会保険料、休暇・クリスマス手当て、休日の報酬(有給の休日)などが挙げられる。旧西独では人件費追加コストが労働コスト全体のほぼ44%を占めているのに対して、米国と英国は約30%、日本は41%であった。イタリアとフランスは48%で、ドイツより高かった。

2006年8月15日)

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