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私立校へ通う生徒が増加

 連邦統計局の発表によると、ドイツでは私立校へ通う生徒が増加しており、過去15年間で52%増えた。2006年は14人に1人が私立校に通っている。州別で見ると、私立校へ通う生徒の比率はザクセン州とバイエルン州が最も高くて10%以上、最も低いのがシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州で3,3%だった。

 2005/2006年度は873000人の生徒が私立校に通っている。これは対前年比2,9%増で、1992年よりも52%多い。私立校に通う生徒の40,4%はギムナジウムの生徒である。統計的に測定できる限りでは、私立校の授業条件は公立校よりも多少良い。例えば、私立のギムナジウムの授業時間数はクラス当たり週3時間多い。平均では、生徒一人当たり週1,7時間多い。

 しかし、私立のギムナジウムの卒業率は85,5%で、公立校(84,8%)とほとんど変わらない。州によっては私立校の方が公立校よりも低い。

 外国人の生徒における私立校の比率は2,8%で、ドイツ人の場合(7,4%)よりも大幅に低い。その理由としては私立校の高い授業料が挙げられる。

 緑の党のザーガー議員は、「私立校に通う生徒の増加により、三分岐型学校制度における社会的不公平がますます拡大している」と批判した。それに対して、バイエルン州文部省スポークスマンは、「バイエルン州における私立校生徒の高い比率は教会が運営する学校の伝統に起因している」と語った。

 私立校生徒の急増は、統一前は私立校がほとんどなかった旧東独で顕著である。

2007年1月12日)

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