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シュトイバーCSU党首、9月に辞任

 バイエルン州のシュトイバー州首相(65歳)は1月18日(木)、今年9月30日に州首相とキリスト教社会同盟(CSU)党首を辞任すると発表した。

 2008年の州議会選挙へのシュトイバー氏の再出馬を批判するパウリ氏(フュルト郡長)の私生活を州首相府が密かに調査していたというスキャンダルが発覚したことが契機となり、シュトイバー州首相の辞任を求める声が高まっていた。しかし、それを無視するかのように、シュトイバー州首相が2008年の州議会選挙に出馬し、2013年までの任期を務めたい意向を表明したことから、党内で批判が噴出していた。

 2005年の総選挙後、州首相を辞任して大連立政権の経済大臣に就任することが決まっていたシュトイバー氏は土壇場で辞退し、州首相に留まった。その時点から、党内ではシュトイバー氏に対する不満が鬱積していた。シュトイバー氏は19935月から州首相、1999年1月からCSU党首を兼務している。

 シュトイバー州首相の辞任発表を受けて、ベックシュタイン州内務相(63歳)が9月の党大会で州首相に立候補する意向を表明しており、就任が確実視されている。それに対して、CSU党首にはフーバー州経済相(60歳)とゼーホーファー連邦農林・消費者相(57歳)が立候補を表明したため、党幹部は話し合いで候補者を決定すべく調整を始めたが、両者に妥協の姿勢が見られず、調整が難航している。

 ベックシュタイン氏とフーバー氏は、シュトイバー氏の連邦経済大臣就任が決まった時に、州首相に立候補する意向を表明し、ライバルであったが、今回はベックシュタイン氏が州首相に、フーバー氏がCSU党首になることで合意した。両者の合意がシュトイバー氏の辞任を促したと見られている。しかし、底辺の一般党員の間で人気のあるゼーホーファー氏がCSU党首立候補に固執しているため、党首候補者の行方は定かではない。

 CSUは党内の分裂を避けるために、話し合いで党首候補者を決定したい考えであるが、合意に至らなければ、最終的には9月の党大会で選挙によりCSU党首を決定することになる。CSU党内の混乱が長引けば、メルケル政権にも影響が出ることが懸念されている。

2007 年1月29日)

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