オバサンの独り言
最近、世界的に自然災害が多くなったのではないだろうか。ドイツでも
1月 ここ数年、洪水や暴風、大雨、大雪、熱波、干ばつなどの自然災害が頻繁に起こるようになった。この冬は異常ともいえる暖冬で、雪が少ない。一般市民にも地球温暖化による気候変動が身近に感じられるようになってきた。 「豊かで快適な生活」を追求する人間のエゴと驕りが自然との共存のバランスを乱し、独走してしまった。その付けが回ってきたのではないだろうか。近視眼的な政治は自然破壊の危機とその影響を認識しながらも、痛みを伴う具体的な行動を躊躇してきた。
環境問題では米国や中国が批判の的になっているが、環境保護先進国を自負するドイツでも経済が環境保護に優先することが多い。欧州委員会は環境保護のために、新車の二酸化炭素排出量上限を
自動車メーカーは、 また、ドイツでは、エネルギー資源節約と環境保護のために高速道路にも時速制限を導入しようという動きがあるが、自動車産業界の強力なロビー活動がそれを阻止している。ポルシェ、メルセデス、BMWの国ドイツには、世界で唯一、高速道路の時速制限がない。 短期的利益追求に汲々としている企業とは異なり、国政を担う政治家には長期的な展望に立って一貫した環境保護政策を実践してもらいたいものであるが、残念ながら、環境保護問題だけでなく、禁煙問題でも疾病保険改革でも抵抗勢力に屈する政治家が多すぎる。 先日の大暴風で大きな被害を受けた森林を見ながら、営林署の職員が「この森林が回復するまでには何十年もかかるのです」と話していた。自然災害が発する警告を私達は見逃してはならない。この警告を無視すれば、私達が犯してきた過ちを思い知らされる機会がますます増えることだろう。 (2007年1月29日)
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