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第二回エリート大学コンテスト: 6大学が選ばれる

  シャヴァン連邦教育相は1019日(金)、第二回エリート大学コンテスト結果を発表した。エリート大学に選ばれたのは、アーヘン工科大学(ノルドライン・ヴェストファーレン州)、フライブルク大学(バーデン・ヴュルテンベルク州 BW)、ハイデルベルク大学(BW 州)、コンスタンツ大学(BW 州)、ゲッティンゲン大学(ニーダーザクセン州)、ベルリン自由大学(ベルリン都市州)の 6大学である。今回も旧東独からは 1校も選ばれなかった。(20061016日と20071月29日のニュースを参照)

 第二回コンテストでは予想以上に多くの大学がエリート大学に選ばれたため、各校に支給される補助金が一律15%減少する。エクセレンス・イニシアティブの予算(連邦が75%、州が25%負担)は2011年までの5年間で総額19億ユーロである。6校は2011年まで年間700万~1300万ユーロの補助金を支給される。

 第一回コンテストでエリート大学に選ばれた 3大学(ミュンヘン大学(ルードヴィヒ・マクシミリアンス大学)、ミュンヘン工科大学、カールスルーエ工科大学)の認可された研究プロジェクトに対する補助金も15%削減されることから、3大学は契約違反として抗議している。

 学術界では、エリート大学に選ばれた大学の多さに驚きの声が聞かれる。ドイツ研究共同体(DFG)と学術審議会は、第一回コンテストではエリート大学決定で外部(特に政治家)からの介入の余地を与えなかったが、今回は政治家の提案も考慮した。バイエルン州のゴッペル学術相は、「前回は学術的決定であり、今回は政治的決定だ」と評価している。

 第二回エリート大学コンテストでは、エリート大学部門(補助金年間約1000万~1500万ユーロ)で 6つの大学、博士課程研究者養成部門(Graduiertenschulen:補助金年間約100万ユーロ)で 21の大学、エクセレンス・クラスター部門(Exzellenzcluster:補助金年間約650万ユーロ)で 20の大学が選ばれた。

 シャヴァン連邦教育相と州の文相は、2011年以降もエクセレンス・イニシアティブを継続していく意向である。

2007年10月29日)

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