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外国での勉学にも連邦奨学金を支給

   欧州裁判所は1023日(火)、ドイツ人学生は他のEU加盟国で大学に通う場合にも連邦奨学資金法(Bafög)に基づく奨学金を受給する権利があるとする判決を下した。高校卒業後に英国とオランダで大学に通い始めたドイツ人学生 2人が連邦奨学金支給を拒否されたために欧州裁判所に訴えていた。

 現行の連邦奨学資金法によると、ドイツの大学に入学し、最低 1年間勉学したという条件を満たした場合にのみ、他のEU加盟国の大学における勉学に対しても連邦奨学金が支給される。

 欧州裁判所は、現行の連邦奨学資金法はEU市民の「移転の自由」の原則を制限しており、不適法であると判断した。ドイツの大学に入学せずに、最初から他のEU加盟国の大学で学ぶ場合にも連邦奨学金を要求する権利があるとしている。

 2005年は約13000人の学生がEU加盟国における勉学に対して連邦奨学金を受給していた。ドイツ国内では、現在、約50万人が連邦奨学金を受給している。

 連邦教育省は連邦奨学資金法の改正を計画しており、欧州裁判所の決定を歓迎している。同改正案は目下、連邦議会で審議中で、11月には採決される予定である。可決されれば、20081月に発効する。但し、奨学金引き上げは計画通り2008年秋からになる見通しである。

2007年10月29日)

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