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景気上昇の勢いが鈍化

  Ifo 経済研究所が1025日(木)に発表したところによると、10月の Ifo企業景況感指数は9月の104,2ポイントから103,9ポイントに低下した。金融市場の危機、石油の高騰、ユーロ高を背景に、銀行専門家はもっと大幅な低下を予想していたが、小幅な後退に留まった。

 景気の現状判断(現況指数)は109,9ポイントから109,6ポイントに、今後 6ヶ月の景気見通し(予測指数)は98,7ポイントから98,6ポイントにそれぞれ低下した。ズィン所長は、「景気上昇は継続しているが、勢いは鈍化している」と評価した。

 製造業は安定しており、現状判断は多少悲観的であるが、今後 6ヶ月の景気見通しは楽観的になっている。建設業にはほとんど変化が見られないが、卸売業は冷え込みが顕著である。小売業の業況は改善している。

 コメルツバンクの専門家は、「ドイツ経済は頂点を越えた」と悲観的な見方をしている。但し、不況への落ち込みはなく、「軟着陸」を予測している。

 一方、グロース連邦経済相は、今年の経済成長率を 2,3%から 2,4%に上方修正し、来年の成長率を 2,4%から 2,0%に下方修正する連邦政府の経済予測を発表した。連邦政府は、来年末までに失業者数が 330万人に減少し、就業者数が4000万人の大台を超えると予測している。

2007年10月29日)

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