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11月の失業者数、1993年6月以来の最低水準

    ドイツの失業者数は1993年6月以来の最低水準に減少した。連邦雇用庁が11月29日（木）に発表したところによると、11月の失業者数は10月より 5万5000人減少して 337万8000人になった。1年前より 61万7000人少ない。失業率は0,1ポイント低下して8,1％。

 旧西独の失業者数は222万5000人（失業率6,7％）、旧東独は115万4000人（13,4％）。失業手当 II 受給者数は前年同月比1,2％増の513万5000人、55歳以上の失業者数は21,0％減の41万4000人、25歳以下の失業者数は19,1％減の34万5000人。求人は5,2％減の57万7000人、就業者数は1,7％増の4035万9000人。

 9月の社会保険加入義務のある就業者数は 2745万人と、前年よりも 57万7000人増加した。就業者数も 68万2000人増えた。その一方で、失業手当 II を受給している就業者も増えている。社会保険加入義務のある職場に従事しているにもかかわらず、賃金が安いために失業手当 II も受給している就業者は約 55万人いる（前年比 20％増）。ドイツ労働組合連盟は、失業手当 II が企業の賃金補助制度として利用されていると批判している。

 ヴァイゼ長官は、雇用市場が来年もポジティブに展開すると予想している。企業の来年上半期の受注状況が好調なので、景気が鈍化しても労働力需要は高水準で推移すると見ている。連邦雇用庁は今年の年平均失業者数を約370万人、来年は350万人と予測している。この冬は400万人の大台を超えないと楽観的である。

 連邦雇用庁の11月の収支は約11億ユーロの黒字であった。今年11ヶ月間の黒字は55億2000万ユーロで、前年度の黒字繰越と合わせると約170億ユーロに達する。この収支状況を背景に、来年から失業保険料率が 4,2％から 3,3％に引き下げられ、50歳以上の失業者の失業手当受給期間が延長されるほか、低所得者に対する新たな就業補助金が導入される。

 一方、ドイツ商工会議所連合会は輸出産業（特に機械工業）における専門者不足を訴えている。現在、ドイツ企業には約40万人の専門者が不足しているという。

（2007年12月10日）

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