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ドイツ経済、冷え込みが顕著

   年末になってドイツ経済の冷え込みが顕著になってきた。Ifo 経済研究所が1219日(水)に発表したところによると、12月のIfo企業景況感指数は11月の104,2ポイントから103,0ポイントに大きく低下した。20061月以来の最低値である。

 景気の現状判断(現況指数)は110,4ポイントから108,1ポイントに大きく後退したが、今後 6ヶ月の景気見通し(予測指数)は98,3ポイントから98,2ポイントに僅かな低下に留まった。

 ズィン所長は、「景気の勢いは引き続き衰えている」と語った。特に製造業と小売業の落ち込みが顕著である。しかし、製造業は依然として楽観的な輸出見通しを示しており、雇用も計画しているという。

 銀行の専門家はこれほど大きな後退を予想していなかったが、長期間の動向を見ると、まだ比較的高水準だとして、冷静に反応している。ドイツ経済は来春には安定し、再び回復するという見解である。

 一方、ハンブルク世界経済研究所は2008年度経済成長予測を2,3%から1,7%に下方修正した。その理由として、石油価格の高騰、米国の不動産・金融危機、ユーロ高を挙げている。これらのリスク要因がさらに悪化しなければ、2008年上半期は景気が停滞するが、下半期には回復し、2009年は景気が上昇すると見ている。2009年は2,0%成長を予測している。

 それに対して、連邦銀行は2008年と2009年の経済成長率をどちらも1,9%と予測している。Ifo研究所とキール世界経済研究所は2008年の経済成長予測を1,6%に下方修正した。

2007年12月30日)

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