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11月の物価上昇率3,1%、12月は2,8%

    連邦統計局の発表によると、11月の消費者物価は3,1%上昇した。これは19941月以来の高い伸び率である。12月は2,8%に低下した。今年の年平均消費者物価上昇率は2,2%で(2006年は1,7%)、1994年(2,7%)以来の高水準となった。

 消費者物価上昇の要因の一つは今年1月1日に引き上げられた付加価値税で、インフレ率が賃金上昇率を上回った。今年の名目上の賃金は約3%上昇したが、租税公課を差し引くと 2%弱の上昇に留まっている。

 もう一つの要因はエネルギー価格と食料品価格の大幅上昇である。11月は暖房用石油が1年前よりも23,7%、動力用燃料が18,6%ほど高くなった。食料品価格は前年比5,8%高。乳製品が16,5%、パン・菓子類が5~7,1%高くなっている。

 しかし、銀行専門家はここ数ヶ月のインフレ率上昇を深刻な問題とは見ていない。まもなく顕著に低下し、2008年は2%前後で安定すると予想している。

 一方、ユーロ圏でも11月のインフレ率が3,1%に上昇した。これは20015月以来の最高水準である。EUの算定ではドイツのインフレ率は3,3%だった。欧州中央銀行はユーロ圏における持続的なインフレ率上昇を警告した。同銀行は年間 2%弱のインフレ率を物価安定と定義している。

 欧州中央銀行は石油と食料品の値上がりが短期的な著しい物価上昇をもたらしたと見ている。2008年のユーロ圏の物価上昇率は2~3%、2009年は再び低下すると予測している。

2007年12月30日)

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