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NRW州、4歳児のドイツ語テストを導入

 

 ノルドライン・ヴェストファーレン州(NRW)は全国で初めて、4歳児にドイツ語テストを義務付ける。新しいNRW州学校法によると、2年後に小学校に入学する子供のドイツ語力を把握し、早い時期に必要な支援をして十分なドイツ語力を取得させることを目的としている。小学校から幼稚園に教師を派遣してドイツ語テストを行い、補習授業もする。その結果、幼稚園と小学校の連携が強化されるという。

 同州では、今年3月に9700の幼稚園で約18万人の4歳児がドイツ語テストを受ける。幼稚園児は遊びながらグループごとにテストを受け、小学校の教師が子供たちを観察する。言語発達に問題のある子供は5月に個別テストを受ける。幼稚園に通っていない4歳児(約2万5000人)もこのドイツ語テストを義務付けられる。ドイツ語力が十分でない子供のための補習授業は小学校入学までの2年間、幼稚園で行われる。この補習授業への参加も義務付けられる。

 同州は2025%の4歳児がドイツ語補習授業を必要としていると予想している。幼稚園は補習授業を受ける子供一人当たり年間350ユーロの補助金を受け、外部から専門者を雇うことができる。州は補習授業補助金として1700万ユーロの予算を組んでいるが、2010年までに2800万ユーロに増やす計画である。小学校入学前のドイツ語テスト導入により、幼稚園入園率が高まることが期待される。現在、4歳児の4分の1が幼稚園に通っていない。

 一方、ベルリンでは2004年から、小学校入学1年前にドイツ語テスト「ドイツ語プラス」が義務付けられているが、2006年のテスト結果によると(全部で2万5000人の子供が参加)、4分の1の子供には十分なドイツ語力がないことが明らかになった。6000人の子供が小学校入学前にドイツ語取得のための支援を必要としている。これらの子供たちは幼稚園で補習授業を受けるか、小学校の準備クラスに参加しなければならない。

 テストに参加した子供の96%は幼稚園に通っている。幼稚園に通っていない子供(3,9%)では、49,5%がドイツ語支援を必要としている。ドイツ語を十分に話せない子供は移民の子供だけではなく、ドイツ語を母国語とする子供の11%以上がドイツ語力に欠けていた。ベルリン都市州のツェルナー教育相は早期ドイツ語支援の重要性を強調した。同州は段階的に 3年間の幼稚園の料金を免除していく計画である。

2007年2月14日)

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