ドイツのニュース

3月の失業率、10%を下回る

   連邦雇用庁が3月29日(木)に発表したところによると、3月の失業者数は2月より114000人減少して4107969人になった。1年前より869000人少ない。1年間の減少幅では過去最高である。失業率は9,8%。

 旧西独の失業者数は2697563人(失業率8,1%)、旧東独は141406人(16,5%)。失業手当 II 受給者数は前年同月比3,7%減の5194000人、55歳以上の失業者数は13,1%減の528000人、25歳以下の失業者数は26,7%減の435000人。求人は26,3%増の64万人、就業者数は1,5%増の3896万人。

 ヴァイゼ長官は、「暖冬の後にも力強い春の回復が見られる」と語った。失業者減少は特に、景気上昇とそれに伴う労働力需要の増大に起因しているという。求人が増えており、特にエンジニアの需要が多い。社会保険加入義務のある就業者数は2646万人で、1年前よりも624000人多かった。

 一方、懸念されている問題は失業手当 II 受給者数の動向で、長期失業者数は前月よりも1万4000人しか減少していない。自分の所得のほかに国からの援助も必要とする人は20051月のハルツIV 改革導入時点で約29万人だったが、20068月には約100万人に増加している。その内の573000人は社会保険加入義務のある就業者である(ミニジョブなどを除く)。就業による所得だけで生活できない人が増えていることから、与党は最低賃金やコンビ賃金の導入を検討している。

 連邦雇用庁は今年の年平均失業者数を390万人と予想しており、これは1年前より約60万人少ない。ドイツの失業者数は2001年以降400万人の大台を超えている。

2007年4月11日)

戻る