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最も危険な大都市はフランクフルト

 

 2006年度10大都市犯罪統計によると、ドイツで最も危険な大都市はフランクフルト、最も安全な大都市はミュンヘンであった。ベルリン、ハンブルク、フランクフルト、ブレーメン、ドルトムント、エッセンで犯罪件数が2005年より減少しているのに対して、デュッセルドルフ、ケルン、シュツットガルト、ミュンヘンでは増加した。検挙率では、シュツットガルトが62,7%で1位だった。

 住民10万人当たり犯罪件数が最も多かったのはフランクフルトで16378件、2位がデュッセルドルフ(14989件)、3位がブレーメン(14719件)、4位がベルリン(14632件)、5位がケルン(13991件)、6位がハンブルク(13566件)、7位がドルトムント(11478件)、8位がエッセン(9291件)、9位がシュツットガルト(9289件)、10位がミュンヘン(8861件)だった。

 デュッセルドルフの犯罪件数は前年比8%増の87216件で、5位から2位に上昇した。ミュンヘンの犯罪件数は前年比2,7%増の111622件で、検挙率は57,5%だった。それに対して、ベルリンの犯罪件数は496797件に減少して、1990年以来最低となった。ベルリンでは、青少年グループによる暴力犯罪の44,7%が外国人あるいはドイツ国籍を有する移民による犯罪だった(2005年は42,8%)。

 ニーダーザクセン犯罪研究所のプファイファー所長によると、全体的に犯罪が減少する傾向にある。旧西独の大都市で2006年に犯罪が増加したのはサッカーワールドカップの影響であるという。家宅侵入、銀行強盗、自動車窃盗などの犯罪や麻薬犯罪が継続的に減少しているのに対して、暴力犯罪とインターネット犯罪が増加している。

 フランクフルトはドイツ最大の国際空港のある比較的小さな大都市であることが統計上のハンディキャップになっている。プファイファー所長は、「これは輸入した犯罪性で、フランクフルトの住民が他の大都市の住民よりも犯罪性があるのではない」と語った。

 また、プファイファー所長は「感じる犯罪性」と「現実の犯罪性」の違いを指摘している。例えば、性犯罪(殺人)件数は年々減少しているが、人々は6倍に増加していると感じている。これは、メディアによる報道に起因しているという。プリントメディアにおける報道は過去10年間で3倍に、民放テレビにおける報道は6倍に増加した。

 検挙率は高水準で安定している。インターネット犯罪における訴追に改善が求められるが、この領域ではバイエルン州が全国で最も先行しているという。

2007年4月30日)

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