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ブレーメン市州議会選挙、小政党が躍進

  5月13日(日)のブレーメン市州議会選挙では、1946年以来政権を握る社会民主党(SPD)が得票数を大幅に減らしたものの、第一党を維持した。SPDと連立政権を組んでいるキリスト教民主同盟(CDU)の得票率も大きく低下した。

 それに対して、小政党の躍進が著しい。緑の党はこれまでの州議会選挙で最高の得票率を達成した。左派新党(Linkspartei/PDS)は初めて旧西独の州議会で議席を獲得し、旧西独への進出を果たした。自由民主党(FDP)は再びブレーメンとブレーマーハーフェンで 5%以上の得票率を達成して、議席を得た。極右翼のドイツ国民同盟(DVU)はブレーマーハーフェンで得票率が 5%を超え、1議席だけ獲得した。

 SPDの得票率は5,5ポイント低下して36,8%、CDUは4,2ポイント低下して25,7%、緑の党は3,7ポイント上昇して16,4%、左派新党は6,7ポイント上昇して8,4%、FDPは1,8ポイント上昇して6,0%、DVUは0,4ポイント上昇して2,8%だった。議席数はSPDが33議席(-7)、CDUが23議席(-6)、緑の党が14議席(+2)、左派新党が7議席(+7)、FDPが5議席(+4)、DVUが1議席(+0)。投票率は57,5%だった(2003年は61,3%)。

 ボェルンセン現市長(SPD)は、SPDは目標としていた第一党を維持し、第二党に13ポイントの差をつけたので、今回の選挙の勝者であると評価した。引き続き CDUと大連立政権を組むか、あるいは緑の党と組むかは両党とのこれからの交渉で決定するという。左派新党との連立は考えていないと明言した。

 緑の党は、選挙結果は大連立の拒否を意味しているとして、連立政権への参加を強く希望している。CDUは、SPDが選挙期間中に連立政党を明言しなかったのは戦略的な誤りだったと批判する一方で、SPDがCDUとの大連立を継続することを期待している。SPDとCDUの大連立政権はドイツ最小の都市州を12年間治めてきた。

2007年5月15日)

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