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注目される高齢者市場

   フォン・デア・ライエン連邦家族相が発表した調査結果によると、2035年には人口の50%が50歳以上の年齢層になり、この年齢層が消費支出全体の約58%を占める見通しである。保健業界が40%増、旅行業界が15%増と予想されている。家電/家具/身体衛生の市場も引き続き成長するのに対して、交通/衣類/食料品/タバコの市場は後退すると見られている。

 特に65歳以上の年齢層に大きな消費増加のポテンシャルがあるという。この年齢層の消費は全体の18%弱(2005年)から2035年は26%に拡大する見通しである。

 この調査をしたコンサルティング会社の専門家は、ドイツ経済は高齢者の莫大な購買力をもっと認識しなければならないとして、経済界に考え方の転換を求めている。

 フォン・デア・ライエン家族相は、少子・高齢化社会では高齢者市場(シルバー・エコノミー)に大きな経済ポテンシャルがあるが、経済界はこの人口統計上の変化に十分に対応していないと語った。

 そこで、連邦家族省は高齢者市場を促進する新しい企業プログラム「経済要素-高齢者」で企業を支援する。2008年~2010年の期間に約400万ユーロを投資して、経済/学術/高齢者団体/消費者団体の情報交換・連携の場を構築するという。

2007年7月23日)

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