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2007年度は財政黒字達成

  連邦統計局の暫定発表によると、ドイツの2007年度公共予算(連邦、州、市町村、社会保険)は7000万ユーロの黒字を計上した。1989年以来の財政黒字達成である。2006年は約373億ユーロの財政赤字だった(国内総生産の1,6%)。

 連邦だけが約217億ユーロの欠損を計上したが、新規借入額143億ユーロで、ドイツ統一以来最低だった。2008年の新規借入額は119億ユーロの見通しである。それに対して、社会保険金庫は約97億ユーロ、州は約50億ユーロ、市町村は約71億ユーロの黒字を計上した。

 黒字財政に転換した理由としては、20071月1日の租税引き上げが約200億ユーロの増収をもたらしたこと、景気上昇が税収入増加と雇用創出をもたらし、社会保険料収入が増加したことが挙げられる。

 2007年の国内総生産は 2,5%上昇した(2006年は2,9%)。経済成長の推進力は輸出(8,3%増)と設備投資(8,4%増)。消費者物価上昇率は 2,2%で、1994年以来初めて 2%を上回った。

 連邦は2011年に財政黒字達成を目指している。メルケル連邦首相は、租税引き下げは黒字達成後になると語った。2008年は経済成長の鈍化が予想されており、国家財政も 2007年より厳しくなる見通しである。連邦政府は 2011年の黒字達成までは引き続き財政再建を進める方針である。

2008年1月18日)

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