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大学入学者数が過去最高に増加

   

    連邦統計局の発表によると、2008年冬学期の大学入学者数は過去最高の385500人だった。前年比6,7%弱増。5年ぶりに大学生数が200万人を超えた。停滞気味だった大学入学率は39%に上昇した。

   シャヴァン連邦教育・研究相はこの統計を大学政策の成果と評価しており、「大学入学率40%の目標達成も間近になった」と見ている。

   入学者数が特に増加したのは専門単科大学で、平均で13%増だった。それに対して、総合大学は3%増に止まった。

   大学入学者増加率を州別で見ると、ザールランド州が15%、ヘッセン州が14%増、ハンブルク都市州が12%増。バイエルン州、ノルドライン・ヴェストファーレン州、バーデン・ヴュルテンベルク州などの大きな州も5%を上回った。また、人口減少に苦しむ旧東独でも大学入学者が増えている。ザクセン州とブレーメン都市州だけがわずかに減少した。

   大学入学者の増加は、ベビーブームの学年であることだけでなく、政治的決定にも起因している。例えば、ザールランド州は13年制から12年制に切り替えたために、2008年は2つの学年(13年生と12年生)が一度に大学に入学した。また、ヘッセン州では大学授業料廃止が大学入学者増加をもたらした。雇用市場の悪化も一因になっている。

   一方、ここ数年来、大学入学資格取得者数と大学入学者数の差が開く傾向が見られる。今年の大学入学資格取得者数は2003年よりも約20%増えているのに対して、大学入学者の増加は2%に過ぎない。

   そこで、野党は、国が大学の整備拡張にもっと投資するよう求めている。2011年には大学入学資格取得者が492500人になると予想されている。全国学長会議も2020年までさらに年間30億ユーロを投資するよう国に求めている。

2008年12月15日)

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