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ドイツで就職する外国人大学生が増える

   

    昨年秋までは、ドイツの大学を卒業した外国人学生がドイツで就職するのは容易ではなかった。卒業後1年間は就職先を探すための滞在許可を得られたが、外国人に与えられる職場にドイツ人ないしEU市民が就職できないかどうかを雇用局が綿密に審査して、ドイツ人ないしEU市民を優先していたために、外国人学生が就職先を見つけるのは難しかった。

   その結果、ドイツの大学を卒業した後にドイツで就職できた外国人は2006年は約2700人だった。

   しかし、大連立政権が2007年に雇用局の審査を廃止してから状況が変わり、大学卒業後もドイツに留まって就職する外国人が増えている。連邦内務省によると、2007年は約4400人、2008年は1月~9月で4550人、年末には6000人に達する見通しである。2006年に比べて100%以上の増加となっている。

   連邦経済省は2007年に、専門者不足はドイツ国民経済にとって毎年200億ユーロの負担になると警告していたが、外人局は、外国人学生が高い税金で賄われる大学教育を受けた後に国外へ追い出していた。母国に戻ってその経済発展に貢献することを理由としていたが、実際には多くの外国人学生は北米へ移住していた。

   就職のチャンスが大きくなったことで、ドイツの大学に入学する優秀な外国人が増えることを大学側も期待している。2003年以降、ドイツの大学に入学する外国人学生が減少していた。

2008年12月15日)

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