ドイツのニュース

ドイツの賃金付随コストはEU平均を下回る

    連邦統計局の発表によると、ドイツの2007年度賃金付随コストは欧州連合の平均を下回った。ドイツ企業は平均で名目賃金100ユーロ当たり32ユーロの賃金付随コストを負担したことになる。

 賃金付随コストのEU平均は100ユーロ当たり36ユーロだった。ドイツは32ユーロで14位。最高がフランスとスウェーデンの50ユーロ、最低がマルタの10ユーロだった。

 労働時間当たり労働コストの上昇率はドイツが最も低かった。ドイツの労働時間あたり労働コストは平均で29,10ユーロで、2006年比1%増だった。

 EU比較で労働コストが最も高いのはデンマークで 35ユーロ、次にスウェーデン(33,40ユーロ)、フランス(31,90ユーロ)、オランダ(29,20ユーロ)が続く。ドイツ(29,10ユーロ)は 7位。英国は27,90ユーロ。EU27カ国の平均は22,80ユーロ。

 労働コストが最も低かったのはルーマニアの 3,90ユーロとブルガリアの 2,10ユーロだった。労働コスト上昇率が最も高かったのはルーマニアの30,4%増。

 特に国際競争の激しい製造業では、ドイツの1時間当りコストは33ユーロで、デンマーク、スウェーデン、ベルギーに次いで 4位だった。しかし、前年比上昇率は 1,2%で最も低かった。

 ドイツは今年の賃上げ率が顕著に上昇したことから、再び労働コストが大きく上昇するものと懸念されている。

 ドイツ労働組合連盟(DGB)は、ドイツにおける賃金ダンピング傾向が確認されたと評価している。それに対して、ドイツ経営者連盟(BDA)は、2007年の雇用成長はなだらかな賃金コスト上昇に起因しているという見解である。

2008年4月30日)

戻る