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5州の文相、共通試験の導入を計画

   バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ザクセン州、ザクセン・アンハルト州、チュービンゲン州の文相は、高校卒業資格取得のための 5州共通試験の導入に向けて、数学とドイツ語の共通試験問題要項を作成する専門家の部会を設置することで合意した。この 2教科で成果が得られれば、他の教科にも拡大していく計画である。

 5州の文相は、共通試験導入の目的は高校卒業資格の高い質を確保し、教育の公正を向上させることにあるとしている。また、共通試験問題により 5州の高校卒業資格の質が損なわれてはならないことでも合意した。カリキュラム、試験内容、時間割、試験期日などの違いも考慮されなければならないという。

 5州の文相によると、ドイツ語と数学の共通試験問題が導入される時期は早くて2012年になる見通しである。バイエルン州とバーデン・ヴュルテンベルク州では、共通試験導入前に 9年制ギムナジウムから 8年制ギムナジウムへの切り替えを終了していなければならない。他の旧東独の 3州が2012年以前に共通試験を試みることも可能と見られている。

 5州の教職員連盟は、ギムナジウムの共通標準を創出した後で共通試験を導入すべきだとして、5州の「南ドイツ高校卒業資格試験」を警告している。統一した評価基準がなければ、共通試験問題は意味がないという。

 この 5州はキリスト教民主/社会同盟が政権を持つ州で、5州の国際学習到達度調査(PISA)結果は平均を上回る良い成績だった。「南ドイツ高校卒業資格試験」はシャヴァン連邦教育相が目指す全国共通試験への第一歩であるという。

2008年4月30日)

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