ドイツのニュース

外国からの移住者が増加

  連邦統計局の発表によると、外国からドイツに移住した移民数が2007年は前年より2万人以上増えて約683000人になった。同時に、ドイツから外国へ移住した移民数は635000人に僅かに減少した。その結果、ドイツの人口は約5万人増加したことになる。実質移民増加がドイツ統一以来最低だった2006年(約2万3000人)に比べると倍増している。 

  外国人のドイツへの移住は2%増の572000人だった。同時に、外国人のドイツから外国への移住は3%減少した。外国人の実質移住増加は36%増の10万人以上であった。しかし、外国人移住者の実質増加幅は歴史的にみると、依然として少ない。過去の実質増加は平均で約20万人だった。

  一方、ドイツ人の実質移住減少幅は前年よりも2000人増えて5万4000人だった。外国に移住したドイツ人は前年よりも1万人増えて165000人(6%増)。外国からドイツに移住したドイツ人も8000人増えた。

  この統計には移住の動機や理由、期間は考慮されていない。ドイツ人の移住先では、ドイツ語圏のスイス(2万人)とオーストリア(1万人)に人気があり、観光やホテル・飲食業における季節労働者と専門職(医者など)が多い。伝統的な移住先は米国(1万4000人)である。隣国ポーランド(1万人)も人気がある。

  全体的に、職業上の理由から外国に移住するドイツ人が多い。外国で職業上のキャリアを積んでからドイツに帰ってくる場合は、ドイツ経済にとってチャンスであるが、外国に継続的に留まる場合は、国民経済上の損失である。しかし、世論調査結果によると、外国に移住したドイツ人の大半はドイツに戻る計画だと回答している。

  旧東独の人口は引き続き縮小している。流出阻止の努力をしている州もあるが、2007年は約138000人が旧西独に移住した。旧西独から旧東独に移住した人は8万3000人だった。東西間の移住の動きをみると、旧西独の実質移住増加は103000人で3万人増えているのに対して、旧東独では実質移住減少が5万5000人に5000人増えた。

2008年6月10日)

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