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ドイツの大学進学率は伸び悩み

   

    経済協力開発機構OECD)が発表した教育に関する調査結果によると、高等教育の国際比較でドイツは後退している。大学進学者数も大卒者数も伸び悩んでおり、高資格を有する大卒者、特に理工系大卒者の需要を満たすことができないことが明らかになった。OECDは大卒者不足によるドイツの経済競争力低下を警告している。

   学年全体に占める大学進学者の割合はOECD平均が2003年の53%から2006年は56%に上昇したのに対して、ドイツは35%から37%への上昇にとどまっている。また、大卒者の割合は2000年の18%から2006年は21%に上昇したが、27カ国中24位だった。OECD平均は28%から37%に大きく増加している。

   理工系大卒者を見ると、2006年はOECD平均が就業者10万人当たり1649人(25歳~34歳)であるのに対して、ドイツは1423人だった。

   ドイツでは教育への支出も減少している。1995年は教育への支出が国内総生産の5,4%だったが、10年後には5,1%に減少した。OECD平均は6,1%。27カ国の教育支出比較でドイツは最後から4番目だった。

   連邦政府は1022日に開催される連邦と州の教育サミットで、大学進学率を高め、大卒者の割合を40%に引き上げるための対策について話し合う計画である。

2008年9月26日)

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