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ドイツの週労働時間はEU平均より長い

   

    EU労働時間比較によると、ドイツ人の平均労働時間は週41,1時間で、EU平均(40時間)を上回った(5位)。

   但し、EUの調査機関は、労働時間算定方法が国ごとに異なることから、一概に比較できないことを指摘している。例えば、休暇日数、超過勤務時間、パートタイム勤務なども考慮すると、比較が難しいという。この統計は2007年第4四半期の調査に基づいている。

   有給休暇日数と法定祭日数を考慮したうえで、労働協約で合意した労働時間規則を比較すると、年間労働時間はEU平均が約1743時間である。エストニアとルーマニアは1856時間で最も長く、フランスは1568時間でもっとも短い(27位)。ドイツは1651時間弱で24位。25位がデンマーク(1635時間)、26位がスウェーデン(1620時間)。

   2004年~2007年に新規加盟した12カ国では労働協約の拘束力が弱く、労働協約が適用されているのは被雇用者の約40%にすぎない。そのほかの15カ国では労働協約下にある被雇用者の割合が約75%である。

   労働協約で合意した週労働時間は新規加盟国が平均で39,7時間、新規加盟国を除く15カ国が平均で37,9時間だった。ドイツは2006年以降37,7時間から37,6時間に低下した。

   実際の週労働時間では、15カ国の中でEU平均(40時間)を上回っているのは3カ国だけで、ドイツとオーストリアが41,1時間、英国が41,4時間。新規加盟国でEU平均を下回っているのはスロヴァキア(39,9時間)とキプロス(39,1時間)だけである。ドイツより長いのはブルガリア(41,7時間)、ルーマニア、英国、チェコ。最も短いのはフランス(37,7時間)とイタリア(38,4時間)。

   公勤務分野では、EU平均が38,3時間で、ドイツは39時間。イタリアは32,9時間。

   有給休暇日数と法定祭日数でも加盟国間に大きな差が見られる。法律で保証された最低有給休暇日数は20日(18カ国)~25日(5カ国)。労働協約で合意した有給休暇日数ではスウェーデンが33日で1位、次がデンマークとドイツ(30日)。最も少ないのはエストニアとキプロスで20日。EU平均は25,2日だった。

   EU加盟国の法定祭日数は平均で年間10,7日。7日(オランダとルーマニア)から15日(スロヴァキア)まで広がりがある。ドイツは州ごとに異なり、平均で10,5日である。

2008年9月26日)

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