ドイツのニュース

男子生徒は学校で不利に扱われている

   

    職業の世界では、依然として男性の方が女性よりも優位に立っているが、学校では女性の方が優秀である。

   経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)以来、男子生徒には男性教師が必要であることが指摘されてきた。現在、男性教師の割合は幼稚園で5%以下、小学校で13%にすぎない。

   しかし、ニーダーザクセン刑事犯罪研究所(KFN)が全国の480クラスの4年生8000人を対象に実施したアンケート調査結果は、男性教師は男子生徒を公平に扱うという理論に疑問を投げかけている。

   専門家は、「女性教師は男子生徒を不利に扱う傾向にあるが、男性教師になってもその傾向は変わらない」と指摘している。教師は性別に関係なく、男子生徒に対してもっと感受性をもって歩み寄ること(理解に努めること)が必要であるという。

   男性は「強い、優位に立つ性」なので、特別な注意を払わなくても自分の意志を押し通すことができるとみなされているため、女性教師も男性教師も男子生徒をかまわずにほうって置く傾向にあるが、専門家はそれを問題視する。

   統計もドイツの教育制度では男子生徒が不利に扱われていることを示している。落第生、特殊学級の生徒、不登校生、中途退学者に占める男子生徒の割合は平均を大きく上回っている。女子生徒の36%が大学入学資格(高校卒業資格)を取得しているのに対して、男子生徒では28%である。

2009年2月19日)

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