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連邦政府、年金の大幅引き上げを決定

   

    経済危機にもかかわらず、連邦政府は年金の大幅引き上げを決定した。2009年7月1日に旧西独の年金は2,41%、旧東独は3,38%引き上げられる。旧西独の標準年金は月額28,80ユーロ増えて1224ユーロになる。年金引き上げに伴い、失業手当 II (ハルツIV)と社会扶助の給付額も359ユーロに8ユーロ上昇する。

   ショルツ連邦労働相は、旧東独の増加率が旧西独より高いことの理由として、旧東独の賃金が旧西独よりも大きく上昇したことを挙げた。メルケル連邦首相は、年金引き上げは追加的な景気刺激策になると語った。

   今年の引き上げ幅は旧西独では1994年以来、旧東独では1997年以来の最高水準である。景気刺激策の一環として7月1日に0,3%ポイント引き下げられる法定疾病保険料も考慮すると、旧西独の年金は2,7%、旧東独は3,7%増えることになる。物価上昇率を0,8%と推定すると、実質購買力は大きく上昇する。

   年金は2004年~2006年に引き上げ見送りとなり、2007年が0,54%、2008年が1,10%上昇した。今年の年金引き上げによる国庫の追加負担は56億ユーロである。

2009年3月19日)

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