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妊娠中絶件数、2002年以降減少傾向

   

    連邦統計局の発表によると、2008年の妊娠中絶件数は前年比2%減(- 2387件)の114484件だった。これは妊娠中絶統計を導入した1996年以来の最低水準である。約135000件だった2001年に比べると約15%減少しており、2002年以降減少傾向にある。

   妊娠中絶をした女性の72,6%は18歳~34歳で、15,1%が35歳~39歳、7,7%が40歳以上、4,7%が未成年者だった。未成年者は前年より828人減って5347人。

   2002年以降、ほぼすべての年齢層で減少している。15歳以下では2002年の761人から475人に約40%減少した。40歳以上の年齢層だけが2002年(8732人)を上回った(8807人)。

   妊娠中絶した女性の41,2%は既婚者で、53,6%が未婚者。また、40,8%の女性には子供がいない。30歳以上の女性の内、16,1%は子供がいないにもかかわらず、中絶をしている。35歳以上では、この割合は12,8%。旧西独では、妊娠中絶した女性の42,5%が子供を産んだ経験がなかったのに対して、旧東独では32,3%だった。

   妊娠中絶件数の97%以上は妊娠相談規定に基づいて実施された。妊娠中絶のための要件が医学的要件及び刑事犯罪的要件である件数は3%未満だった。中絶手術は98%が外来で実施されており、そのうち79%が産婦人科診療所、約19%が病院だった。約5%の女性は自分が住んでいない州で妊娠中絶手術をしている。

   ドイツ統一から20年が経過したが、妊娠中絶件数は依然として旧東独の方が多い。また、都市州(ベルリン、ハンブルク、ブレーメン)の方が他の州よりも多い。

   州別にみると、1万人の女性(1545歳)当たり妊娠中絶件数が最も多いのはベルリンで133人、次にブレーメンの119人、ハンブルクの102人が続く。最も少ないのはバイエルンで51人、次がバーデン・ヴュルテンベルクで56人。

2009年3月19日)

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