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2008年の犯罪件数、減少

   

    ショイブレ連邦内務相が615日(月)に発表した警察犯罪統計によると、2008年の犯罪件数は前年より17533件少ない6114128件だった(2,7%減)。1993年の犯罪件数は675613件。

   検挙率は54,8%で、前年(55%)を僅かに下回った。1993年は43,8%。謀殺と故殺の検挙率は97%で特に高かった。1993年は82%。強姦と強制猥褻の検挙率は82,2%、危険かつ重い傷害は82,3%。検挙率が低かったのは強盗(52,8%)、自動車窃盗(28%)、家宅侵入窃盗(18,1%)だった。

   1999年以来初めて暴力犯罪件数が減少した。1993年以降31%以上増加していたが、2008年は前年比3,2%減の22万件だった。減少の要因としては、勇気を持って警察に暴力犯罪を告発する被害者が増えていることが挙げられる。

   麻薬犯罪と窃盗、特に自動車の窃盗が前年よりも大きく減少したのに対して、商品詐欺及び商品クレジット詐欺、器物損壊、傷害、クレジットカード詐欺が増加した。

   被疑者に占める外国人の割合は20,9%で、前年(21,4%)を下回った。1993年は33,6%。ショイブレ連邦内務相は減少の要因として、EUの東方拡大に伴う同化対策の強化を指摘している。

   依然として外国人の割合が多いのは組織率の高い犯罪行為である。集団贓物罪では53,3%、コカイン売買では47,5%、性的搾取目的の人身売買では50,4%、越境犯罪では79,2%を占めている。

   青少年の被疑者数は前年比4,2%減の265771人だった。被疑者全体に占める割合は11,8%で、前年(12,1%)より低下した。特に、暴力犯罪行為における減少(前年比5,9%減)が顕著である。

   南北格差と東西格差は縮小傾向にあるものの依然として大きい。住民10万人当たり犯罪件数を州別で見ると、バイエルン州が5203件、バーデン・ヴュルテンベルク州が5505件で、ハンブルク都市州の13354件、ベルリン都市州の14131件、ブレーメン都市州の14282件を大きく下回っている。

   住民10万人当たり犯罪件数が最も多かった都市はフランクフルト市で15976件。ミュンヘン市は8162件だった。

2009年6月23日)

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