ドイツのニュース

ドイツの大卒者の割合、EU平均以下

   

    就業者に占める大卒者/技術者/マイスターの割合の2007年度EU比較によると、ドイツはEU平均を大幅に下回っていることが明らかになった。

   この高い教育水準を有する就業者の割合が最も高かったのは英国で33%、次に北欧(32,5%)、フランス(30,1%)、中欧(29,9%)が続く。ドイツは25,6%、南欧が23,8%、東欧が20,4%だった。

   1990年代中頃は、北欧が1位で、ドイツが24%で 2位だった。

   他のEU諸国では高い教育水準の就業者の割合が上昇したのに対して、ドイツでは低下した。その要因としては、2005年~2007年に高い教育水準を有する就業者の増加幅が就業者全体の増加幅を下回ったことが挙げられる。

   就業者に占める大卒者の割合では、ドイツは約17%で、EU諸国中下位の 3分の 1に転落した。大卒者の割合が最も高いのはノルウェーとオランダで30%~35%。ドイツではエンジニアや自然科学系専門者の不足が深刻化している。

 ドイツの利点は依然として、大部分の就業者が中等教育水準(特に職業教育)を有することにある。ドイツの中等教育水準の就業者の割合は約60%。フランスや北欧でさえ約45%に過ぎない。

   専門家は、中等教育水準の就業者の層が厚いことで高等教育水準の就業者の層の薄さを補うことはできないと指摘している。この問題は移民の増加では解決できないため、隠れた予備層の開拓を勧告している。

   例えば、若者、特に若い移民の高等学校進学の促進、大学入学資格取得者の大学進学の促進、女性の大学進学の促進、大学中途退学率(約20%)の低下を求めている。

2009年7月21日)

戻る