ドイツのニュース

子供を産まない女性が増えている

   

    連邦統計局が発表した2008年度抽出国勢調査結果によると、ドイツでは子供を産まない女性が増えている。2008年は4044歳の女性の 21%が出産していなかった。5054歳では 16%、6064歳では 12%。

   住む場所が子供を産むか産まないかの重要な決定要素になっていることも明らかになった。子供のいない女性は旧西独の方が旧東独よりも多く、大都市の方が地方よりも多い。4075歳の年齢層では、子供のいない女性の割合が旧西独で 16%、旧東独で 8%だった。

   大都市に住む若い女性(2534歳)では子供のいない女性の割合が 62%、地方では 47%。子供のいない女性の割合が最も高かったのはハンブルク市だった。

   旧西独では、女性の教育水準も決定要素になっている。教育水準が高ければ高いほど、子供を産まない女性が多い。2008年は旧西独の教育水準の高い女性(4075歳)の 26%に子供がいなかった。特に大卒女性では 28%。4049歳では 31%。旧東独では、子供のいない大卒女性の割合が4075歳で 11%、4049歳で 12%だった。

   教育水準が低く(レアールシューレ(実科学校)卒以下)、職業教育を受けていない母親の約40%には 3人以上の子供がいる。教育水準が中ぐらいの女性と高い女性では、子供数の格差がほとんど見られない。

   外国で生まれ、ドイツに移住した女性(女性全体の15%)では、ドイツで生まれた女性よりも出産率が高い。3544歳の移民女性のうち、子供のいない人は 13%なのに対して、ドイツで生まれた女性では 25%。2534歳の移民女性では子供のいない女性の割合が 39%、ドイツ生まれの女性では 61%だった。

   3544歳の移民女性(特にトルコ人)では子供が 3人以上の人が多く、子供 3人の人が 20%、4人以上が 10%だった。ドイツで生まれた女性(同年齢層)では、子供 3人の人は 12%、4人以上は 3%。

   一方、母親一人当たりの子供数は 2人弱で、減少幅は小さい。子供を産んだことのある女性はその母親とほぼ同数の子供を出産している。4059歳の年齢層では、子供 1人の母親は母親全体の約30%で、子供 2人が約50%、子供 3人以上が約20%だった。

   婚姻していない母親も増えている。4049歳の年齢層では、3人に 1人が婚姻していない母親である。60歳以上の年齢層では 4人に 1人。

   次回の抽出国勢調査は2012年に実施され、2013年に発表される。

2009年8月28日)

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