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企業の景況感も春らしく楽観的

   

    冬の終わりと共に、企業の景況感も楽観的になってきた。3月のIfo企業景況感指数は 2月の95,2ポイントから98,1ポイントに大きく上昇した。20086月以来の最高水準である。アナリストは95,8ポイントを予想していた。

   景気の現状判断(現況指数)は89,8ポイントから94,4ポイントに、今後 6ヶ月の景気見通し(予測指数)は100,9ポイントから101,9ポイントに上昇した。

   製造業では受注も生産も大きく伸びた。建設業と卸売業も上昇基調にあり、建設業は政府の景気刺激策の恩恵を受けている。厳寒の冬が終わり、小売業の景況感も著しく改善したが、失業への不安が消費者の購買にブレーキをかけることを懸念している。

   ドイツ商工会議所連合会は、今年はサービス業が成長の起動力となり、約30万人の職場を創出すると予想している。研究開発、情報技術、保険、企業コンサルティング、広告、市場調査などの知識集約的業界のほか、保健サービスや社会サービス分野でも新規採用を計画する企業が多くなっているという。人員削減を計画している企業は少なくなった。

   Ifo経済研究所のズィン所長は、「経済界にも春がやってきた」と語った。但し、過度な楽観視を警告している。

   多くの専門家は今年の経済成長率を 12%と予測しており(連邦政府の成長予測:1,4%)、不安定な回復に留まると見ている。

2010年4月15日)

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