ドイツのニュース

薬局のサービスは良くない

   

    商品テスト財団(die Stiftung Warentest)がドイツにおける薬局のサービスを調査したところ、サービスが良くないことが明らかになった。

   調査した50の薬局のうち、「秀((6段階中の1)」の評価を受けたのは 7つに過ぎなかった。11の薬局の評価は「不十分(5)」で、そのうちの 8つが通販薬局、3つが普通の薬局だった。

   ドイツには21600以上の薬局があることから、今回の調査は代表調査とはいえないが、薬局の不十分なサービスを指摘するこれまでの様々な調査結果を裏付けるものとなった。

   今回の調査では、特に通販薬局のサービスの悪化が顕著になった。23の通販薬局のうち 8つが「不十分(5)」と評価された。「秀(1)」と「優(2)」の評価を受けた通販薬局はなく、4つが「良(3)」だった。2007年のテストでは「秀(1)」と評価されていた通販薬局も今回の調査では「不十分(5)」だった。

   27の普通の薬局では、7つが「秀(1)」と評価された。

   全体的に、相談サービスが悪かった。薬品間の相互作用について説明をしない薬局が多く、薬のリスクと副作用を尋ねても適切な回答を得ることができなかった。病状を詳しく聞こうとしない薬局も多かった。11の薬局は熱が何度かも聞かなかった。

   ドイツでは、薬剤師が負う責任が大きいことから、薬剤師の職は法律で保護されている。大学で薬学を学んだ薬剤師だけが薬局を経営することができ、支店は 3つまでと制限されている。欧州司法裁判所もドイツの法律を認める判決を下しており、ドイツでは薬局チェーンを経営することはできない。

   しかし、商品テスト財団は、通常の薬局のサービスが必ずしも通販薬局に勝っているわけではないことを強調している。

   今回の調査結果を受けて、政治家は薬局の団体に対して早急にサービスを改善するよう求めている。

2010年5月16日)

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