ドイツのニュース
禁煙は飲食店の営業にほとんど影響しない
ライン・ヴェストファーレン経済研究所(RWI)の調査結果によると、居酒屋やレストラン、ディスコにおける禁煙は営業にほとんど影響しないことが明らかになった。業界は当初、売上の大幅減少(平均で30%減)と倒産の波を懸念して、禁煙に反対していた。 2007年8月~2008年7月に全州で導入された禁煙(法律の詳細は州ごとに異なる)は平均で 2%の売上減少をもたらした。「喫煙者クラブ」で法の網の目をくぐることができたバイエルン州やノルドライン・ヴェストファーレン州では売上が全く減っていない。懸念されていたバーやクラブの倒産の波も起こらなかった。 禁煙は客にほとんど影響を及ぼさなかった。導入直後は短期的に売上が顕著に減少したが、後には禁煙の影響がみられなくなったという。 専門家は、禁煙の影響が過大評価されていたことを指摘している。特に居酒屋やバーが客の減少を懸念していた。売上が 2%しか減少していないことから、専門家は禁煙を擁護している。受動喫煙による健康への害を考慮すると、2%程度の売上減は十分に克服できるとしている。 多数の調査が喫煙の有害性を指摘している。特にガンになるリスクが高まる。米国では昨年 9月に13の調査結果が分析された。禁煙を規定した市町村では、心筋梗塞件数が一年後には禁煙していない市町村よりも17%少なかった。4月半ばに発表されたカナダの調査結果によると、喫煙は呼吸器官の慢性炎症も引き起こすという。
また、RWI
経済研究所の調査では、禁煙導入後、自動販売機におけるたばこ販売高が顕著に減少したことが明らかになった。これは、2007年1月から自動販売機での購入者はチップ内蔵ECカードなどにより年齢を証明しなければならなくなったことにも起因しているという。 (2010年5月16日) |