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中流階級が縮小

   

   ドイツ経済研究所(DIW)の調査結果によると、ドイツでは所得格差が広がっている。過去10年間で中流階級の割合が64%から61,5%に縮小したのに対して、下流階級と上流階級の割合は増大した。中間層の縮小は急激ではないが、縮小化の長期的かつ持続的傾向が憂慮されるという。

   中流階級の割合は2000年の64%から2008年の60%まで低下したが、経済危機の2009年は61,5%に上昇した。下流階級の割合は18%から約22%に上昇した。上流階級の割合も16%から19%に上昇したが、2009年は約17%に低下した。

   同研究所は下流階級を「所得が中央値の70%以下の層」、上流階級を「所得が中央値の150%以上の層」と定義付けている。

   専門家は中流階級における「陥落の不安」を警告している。外国人に対する憎悪、外国人排斥が強まることが懸念されるという。

   また、連邦政府が特に下流階級への社会給付において財政削減を計画していることから、貧富の格差がさらに広がることを憂慮している。

2010年6月21日)

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