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パッチワーク・ファミリー現象は過大評価されている

   

     連邦家族省が発表した40歳~85歳の年齢層を対象とする「中高年者の生活状況」調査結果によると、パートナーとの共同生活の形態が多様化しており、パートナーとの関係も破綻しやすくなっていることが明らかになった。

    しかし、前のパートナーとの関係が破綻し、子連れで新しいパートナーと家庭を築く「パッチワーク・ファミリー」は1996年以降、あまり増加していない。

    2008年は、40歳以上の親の約 9%に実子でない子供が少なくとも一人いた。この割合は4054歳の年齢層でも変わらず、約10人に1人がパッチワーク・ファミリーであるが、これは新しい家族形態ではなく、過去12年間でもあまり増加していない。

    専門家によると、パッチワーク・ファミリー現象はメディアで過大評価されているという。

    結婚しているカップルは過去12年間で減少した。但し、依然として4054歳の年齢層の70%が結婚している。1996年は83%だった。

    結婚している人の割合は55歳以上でも76%と変わらないが、70歳以上では上昇した。戦争未亡人の世代が徐々に死滅しているためで、7085歳の年齢層の61%が結婚している。89%には子供、77%には孫がいる。

    一方、調査では、定年退職する就業者の年齢が平均で再び上昇していることも明らかになった。最新の統計では、年金受領開始年齢は平均で63歳で、2002年より 1年遅い。旧東独では61歳から63歳に上昇している。

    2008年は6064歳の年齢層の 3分の1(33%)が就業していた。1996年より10%多い。規定よりも早く定年退職したい人ないし定年退職しなければならない人では、「老齢早期退職(Altersteilzeit)」が増えている。1996年~2002年は 8%だったのに対して、2008年は21%だった。

    60歳以上で定職で就業している人の割合は男性で40%弱、女性は旧西独で32%、旧東独で25%。

    2008年はドイツに住む4065歳の年齢層の約 7人に1人が介助ないし介護を必要とする人の世話をしていた。その内、5人に4人は両親や祖父母、パートナー、子供、孫など身内の世話をしている。

    また、介護する人の大半が就業しており、50%がフルタイム勤務、20%がパートタイム勤務だった。介護する人の60%が女性、40%が男性だった。

2010年9月17日)

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