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Ifo企業景況感指数、新年も上昇

   

     ドイツ企業は今年も経済ブームの年になると確信しているようだ。20111月のIfo企業景況感指数は201012月の109,8ポイントから110,3ポイントに上昇した。これは8ヶ月連続の上昇で、ドイツ統一以来の好況である。

   景気の現状判断(現況指数)は112,9ポイントから112,8ポイントに僅かに低下したが、今後 6ヶ月の景気見通し(予測指数)は106,8ポイントから107,8ポイントに上昇した。

   サービス業の景況感指数は内需改善の恩恵を受けて上昇した。それに対して、クリスマス商戦で好調だった小売業と卸売業は以前ほどの勢いがなかった。

   ズィン所長は、「ドイツ経済は躍動的に新年をスタートした」と語った。経済成長の要因は多くのEU加盟国の財政危機にもかかわらず好況を続ける工業界で、専門家は「ドイツ工業は経済危機から完全に脱出した」と見ている。

   ドイツ企業の稼働率は平均を上回っており、新規採用が増えている。特に外国でのビジネスに大きなチャンスを見ており、輸出産業は中国などの成長する中進国で極めて好調である。

   賃金と雇用が増加していることから、多くの専門家は今年の消費ブームを予測している。ドイツ経済のリスク要素は高い石油価格であるという。特にエネルギーと原料の価格が上昇しているが、広範なインフラはないと見ている。

   多くの経済専門家は、今年も経済ブームが継続すると予想している。2010年の経済成長率は3,6%で、ドイツ統一以来の最高水準だった。連邦政府は2011年の経済成長率は2,3%、失業者数は300万人を下回ると予測している。

   ドイツ企業の最大の輸出先であるフランスでも企業景況感指数が予想以上に大きく上昇しており、ドイツ経済にとって好材料である。今年はドイツとフランスがEU経済の原動力になり、アジア成長市場への依存度を少なくすると期待されている。

2011年1月25日)

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