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ミュンヘンはベビーブーム

   

     ミュンヘンではベビーブームが続いている。2009年は40年来最高の出生数を記録したが、2010年の出生数は0,4%増(60人増)の 1万4366人だった。ミュンヘンでは11年連続で出生数が死亡数を上回っている。

    現在、ミュンヘン市の人口は138万人以上で、これまでの最高だった1970年代前半を上回っている。

   連邦統計局の暫定発表によると、2010年1月~9月の全国の出生数(約51万人)は前年同期(492000人)よりも約 2万人多い(3,6%増)。両親手当が導入された2007年の増加幅(約12000人増。出生率は1,33から1,37に上昇)を上回っている。

   専門家は、家族政策の効果が現れてきたこと、ベビーブーム世代の女性が出産を望む傾向にあることを要因として挙げている。

   35歳以上の女性で出産する人が増えている。特にミュンヘンやシュツットガルト、ハンブルクなどの裕福な大都市でその傾向が顕著である。多くの大卒女性が出産を先延ばししていたが、最終的な決定をしなければならない年齢になって「子供」を選択する人が多いのだという。ベビーブーム世代(1960年代後半~1970年代初頭)の女性がまさにこの最終決定する年齢になっている。

   マックスプランク研究所の専門家によると、「出産の先延ばしが停止すれば、自ずと出生数は上昇する」という。フランスなどの近隣諸国でも同じような現象があった。

   女性が出産を先延ばしする現象は旧東独でも見られた。ドイツ統一後、経済的不安から出生数が急減したが、経済的、社会的に安定してくると、再び出生数が上昇し、2008年からは出生率が旧西独を上回っている。

2011年1月25日)

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