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ドイツ語人気は下降傾向

   

    連邦統計局の発表によると、大半の欧州連合加盟国では2005年~2010年の間に、外国語としてドイツ語を習う生徒の割合が低下した。調査の対象になったのはギムナジウム上級学年の生徒で、職業学校の生徒は除く。

    オランダではドイツ語を習う生徒の割合が2005年の86%から2010年は44%に急減した。デンマークでは50%から35%に、フィンランドでは38%から26%に、スウェーデンでは35%から27%に減少した。

    ポーランド(73->52%)、スロベニア(78->69%)、スロバキア(75->65%)、チェコ(72->61%)では50%以上の生徒がドイツ語を習っているが、2005年に比べるとドイツ語人気は下降傾向にある。

    南欧諸国では10%以下の低水準で変わらない(イタリアは7%、ギリシャは3%、ポルトガルは2%、スペインは1%)。

    例外はルクセンブルクで、2005年の97%から2010年は100%に上昇した。

    一方、ゲーテ・インスティトゥートによると、ドイツ語を習う成人は増えている。マドリッドとバルセローナでは、ドイツ語教室参加者数が60%ほど増加した。若者の失業率の高い南欧では、多くの若者がドイツで仕事を探すためにドイツ語を習っているという。

    ドイツ語協会はドイツ語を学術言語としても普及させるよう求めている。学術言語の英語化はドイツの研究者に不利になっているという。

    大学学長会も「競争の歪み」を警告している。大学教授は研究成果を英語で書くように強制されていると感じているという。

2011年12月30日)

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