ドイツのニュース

男性と女性の保険料格差は違法

   

     欧州司法裁判所は 3月1日(火)、保険料における性別格差はEUの「差別の禁止」に違反するとする決定を下した。従来の「リスク要因」としての性別評価は差別であると判断した。

    将来、保険会社は男性の保険料と女性の保険料に差をつけずに、同じ保険料(ユニセックス保険料)を提供しなければならない。但し、保険料システム切り替えのために、保険会社には20121221日までの猶予期間が与えられる。

    この決定は新規契約にのみ適用され、古い条件で締結された契約に変更はない。この決定はすべてのEU加盟国に適用される。

    現在、自動車保険では、男性の事故のリスクの方が高いために、保険料が女性の保険料よりも高い。それに対して、生命保険や民間疾病保険、民間年金保険では、女性の平均寿命の方が長いために、保険料が男性の保険料よりも高い。

    しかし、将来は、リスクが異なっていても性別格差のない同じ保険料とサービス給付を提供しなければならない。

    保険会社は欧州司法裁判所の決定を批判するとともに、保険料値上げを検討している。

    それに対して、消費者保護団体は今回の決定を歓迎し、保険料値上げを警告した。

2011年3月22日)

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