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年金、今年7月1日に約1%引き上げ

   

     連邦労働省は 3月15日(火)、今年 7月1日に年金(年金受給者2000万人以上)0,99%引き上げると発表した。

    ドイツ雇用市場が予想以上のテンポで経済危機から回復したことの恩恵を年金受給者も受けることになる。今年は年金引き上げゼロが予想されていた。

    しかし、年金の引き上げ幅は2010年の賃金・給与上昇幅よりも著しく少ない。これは、過去に何度か「保護条項」ゆえに年金引き下げが回避されてきたためであるという。

    保護条項により、被雇用者の賃金・給与が引き下げられても法的年金保証に基づいて年金引き下げが実施されなかった。この政治的保護による法定年金保険の負担は100億ユーロに達しているという。

    年金引き上げ率算定の基盤となる2010年度名目上賃金・給与上昇率は旧西独が3,10%、旧東独が2,55%だった。年金引き上げ率算定では、持続性要因0,46%、リースター追加年金要因0,64%が差し引かれる。

    その結果、算定上は年金引き上げ率が旧西独では1,99%、旧東独では1,41%となるが、過去の保護条項による負担分が調整されるために0,99%となった。

2011年3月22日)

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