ドイツのニュース

父親の育児時間は37

   

     経済協力開発機構(OECD)の調査結果によると、ドイツの父親が仕事から帰宅して育児に当てる時間は平均で 1日当たり 37分である。

    共働きの母親が育児に当てる時間は平均で66分で、父親のほぼ 2倍であった。これは特に、母親が子供の世話をするという社会的伝統に起因していると専門家は指摘する。

    ドイツでは、共働きの両親が育児に費やす時間は 1日平均103分ということになる。育児に費やす時間が少ないのは18歳未満の子供が対象になっていることにも起因している。年齢が高くなるにつれて育児に必要な時間は少なくなる。

    ドイツの共働きの親が育児に費やす時間はほぼOECD平均であった。育児に費やす時間が最も多かったのはアイルランドとオーストラリア、カナダの共働きの親で、最も少なかったのは南アフリカ、日本、韓国だった。

    また、OECDはフルタイム勤務者だけでなく、パートタイム勤務者も調査した。ドイツでは、父親の場合は 1日に何時間就業しているかにほとんど関係なく、育児に費やす時間は平均で約45分間だった。

    母親の場合は異なり、仕事をしていない母親やパートタイム勤務の母親は一日 3時間以上育児をしている。これはOECD平均を大きく上回っている。ドイツにおける役割分担に起因していると専門家は指摘する。

    但し、ドイツでは出産後にパートタイム勤務する女性が多いが、OECD調査ではパートタイム勤務者が非就業者グループに含まれていることもその背景にあるという。

    勤務時間と育児時間の調整において依然として改善の余地があることが明らかになった。フレキシブルな勤務時間モデルが改善策になると専門家は指摘している。但し、子供にとって大切なのは親と一緒にいる時間の長さではなく、時間形成の信頼性と質であるという。

2011年3月22日)

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