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シュレーダー家庭相、両親手当改善計画を中止

   

     シュレーダー連邦家庭大臣は財政難を理由に両親手当改善計画を中止させた。両親手当については当分の間変更はないという。

    連立与党は2009年に両親手当の拡張で合意していた。「父親の月」を現在の 2ヶ月から 4ヶ月に延長して、両親手当支給期間を最大で14ヶ月間から16ヶ月間にする計画だった。

     しかし、シュレーダー家庭大臣は財政難を理由として、この計画を棚上げした。

    野党の緑の党と社会民主党(SPD)は、財政難ゆえに支給期間の延長が無理であれば、スカンジナビア諸国を模範として、「父親の月」と「母親の月」の配分を変更することを提案している。

    例えば、最大支給期間14カ月のうち、「父親の月」を 3ヶ月ないし 4ヶ月に増やし、「母親の月」を11ヶ月ないし10ヶ月に減らす。

    アイスランドでは、3ヶ月が「母親の月」、3ヶ月が「父親の月」で、残る 3ヶ月は選択できるという配分にしている。

    しかし、キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)は「母親の月」を短縮することを拒否しており、シュレーダー家庭大臣も野党の提案を受け入れる考えはない。野党は同大臣を厳しく批判している。

    連邦統計局によると、現在、子供が生まれてから育児休業する父親の割合が23,9%に上昇している。バイエルン州、ベルリン都市州、ザクセン州では30%を超えているという。2007年の両親手当導入後、育児休業する父親が継続的に増加している。

2011年4月23日)

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