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連邦憲法裁判所、現行の保安拘禁は違憲

   

    連邦憲法裁判所は 5月4日(水)、現行の形態の保安拘禁は違憲であるとする基本判決を下した。

    行刑の延長のような現行形態の保安拘禁規定は「自由と信頼保護の基本権」に違反すると判断した。基本法に基づく行刑と保安拘禁の違いが遵守されていない。保安拘禁は治療のためであり、犯罪者が後に釈放され得ることを前提としていなければならない。また、行刑中に治療が開始されていなければならないとしている。

    立法者は2013年 5月31日までに現行の法律を根本的に改正した新しい法律を制定しなければならない。

    新しい法律が制定されるまでは、現行の法律を制限付きで適用できる。従って、現在、保安拘禁処分を受けている約500人がすぐに釈放されることはないが、すべてのケースを再審査しなければならない。

    この判決を受けてロイトホイザー・シュナレンベルガー連邦法務大臣は、「連邦と州は基本法に基づく行刑と保安拘禁の違いをより明確化しなければならない。自由を考慮した、治療のための行刑のコンセプトを作らなければならない」と語った。

    「ドイツの保安拘禁法は欧州法に違反する」とする欧州人権裁判所の判決を受けて連邦政府が改正した保安拘禁法が今年1月1日に発効したばかりだった。(20101222日のニュースを参照)

2011年5月24日)

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